雑踏警備員の装備と最新技術
2025.10.14 Tue
北海道は、雄大な自然と豊かな観光資源に恵まれ、四季を通じて多くの観光客が訪れる地域です。
札幌雪まつり、YOSAKOIソーラン祭り、ライジングサン・ロックフェスティバル、さっぽろオータムフェストなど、年間を通して大規模なイベントが数多く開催されます。
これらのイベントには、毎年多くの方が訪れます。
そのため、安全と円滑な運営を確保するためには、高度な雑踏警備が重要となります。
今回は雑踏警備員の装備と最新技術について紹介したいと思います。
北海道の雑踏警備と本州都市部で異なる点は?
北海道の雑踏警備には、本州の都市部とは異なる特殊性が存在します。
ひとつは、季節による環境変化の大きさです。
特に冬は、極寒の屋外で長時間警備にあたることになり、防寒対策や路面凍結への対応が必須です。
もうひとつは、広大な敷地での警備です。
たとえば、札幌ドームや野外フェスティバルの会場などは広大なため、警備員間の連携や情報共有がより重要になります。
雑踏警備員の基本装備
北海道における雑踏警備員の装備は、警備業務を安全かつ効率的に遂行するための基盤となります。
基本的な装備に加え、北海道の特殊な環境に対応するための強化点が多数見られます。
基本的な装備
一般的な雑踏警備員の個人装備は以下の通りです。
■制服と安全靴
視認性の高い制服は、警備員であることを明確に示すものです。
移動の多い職種であるため、動きやすく、長時間着用しても疲労が少ない素材が選ばれます。
また、夜間や薄暮時の視認性を高めるため、制服に反射材が組み込まれているか、反射ベストを着用することが一般的です。
安全靴は足元を保護するとともに、滑りにくい特性があるため、警備員の安全を確保するうえで重要な装備です。
■誘導棒
誘導棒は、車両や歩行者の誘導を行うにあたって非常に重要な装備のひとつといえます。
夜間や視界の悪い場所では、発光式の誘導棒が使用されます。
■無線機
警備員間の連携や、本部との連絡に必須です。広範囲をカバーするため、高性能なデジタル無線機が主流となっています。
■ホイッスル・警笛
緊急時の合図や、注意喚起に用いられます。
■手袋
誘導や荷物の運搬などで手を保護します。冬場は防寒性の高いものが選ばれます。
北海道の気象条件に対応する強化装備
札幌など北海道の雑踏警備では、雑踏警備員の基本的な装備に加え、以下のような装備が必要となることがあります。
■高性能防寒服
マイナス気温に長時間晒される冬のイベントでは、GORE-TEXなどの防水透湿素材を用いた高機能な防寒服が必要となります。
体温を保持しつつ、動きやすさも確保できるものが選ばれます。
■防寒ブーツ
路面凍結や積雪に対応するため、滑り止め機能が強化され、保温性の高い防寒ブーツが採用されます。
雑踏警備に導入される最新技術と札幌での実践例
雑踏警備の現場における最新技術の導入は、雑踏警備の質を飛躍的に向上させる可能性があります。
特に札幌の大規模イベントでは、次のような技術が活用されることがあります。
AIを活用した群衆解析システム
雑踏警備の現場では、事故などの予測を行うため複数の監視カメラの映像をAIがリアルタイムで解析し、群衆の密度、流動方向、滞留箇所などを可視化するシステムが導入されていることがあります。
AIが特定のエリアでの群衆密度の異常な上昇や、人の流れの滞りを検知すると、警備本部に自動でアラートを発します。
これにより、警備員は事前に危険を察知し、迂回誘導や一時的な入場制限などの措置を講じることができます。
警備本部のモニターには、ヒートマップやフローマップが表示され、リアルタイムで現場の状況を把握することが可能です。
ドローンによる上空からの監視と情報収集
広大な会場での警備においては、ドローンが上空からの「目」として重要な役割を担っています。
ドローンに搭載された高解像度カメラで、上空から広範囲の群衆の様子を撮影し、リアルタイムで警備本部に映像を伝送します。
法律上、市街地などでは飛行が制限されていますが、ドローン技術を応用した警備ロボットの導入も進んでいます。
ドローンは、警備員が目視で確認しにくい場所の状況を把握したり、不審物の発見などにも利用されます。
デジタル無線・IP無線と情報共有プラットフォーム
警備員間のスムーズな情報共有は、雑踏警備の要といえます。
高音質で秘匿性の高いデジタル無線や、携帯電話回線を利用したIP無線により、広範囲での確実な通信を確保します。
さらに、スマートフォンやタブレット上で動作する専用の情報共有アプリやプラットフォームを導入し、画像や位置情報、テキストメッセージなどをリアルタイムで共有するような技術もあります。
たとえば、各警備員が所有するスマートフォンに導入されたアプリを通じて、不審者情報、迷子情報、体調不良者の発生位置などを共有することができます。
地図上に警備員の配置や、各事象の発生地点を表示することで、警備本部は全体の状況を俯瞰し、的確な指示を出すことが可能になります。
また、多言語対応の翻訳機能を持つアプリを導入し、外国人観光客からの問い合わせにもスムーズに対応できる体制を整えている現場もあります。
ウェアラブルカメラと生体情報モニター
警備員の身体に装着するウェアラブルカメラや、生体情報モニターも導入が進んでいます。
ウェアラブルカメラとは、警備員の視点からの映像を記録・伝送することで、現場の状況を客観的に把握し、トラブル発生時の証拠としても機能します。
生体情報モニターは、警備員の心拍数や体温などの情報をリアルタイムで管理し、熱中症などの体調不良を未然に防ぐことも可能です。
長時間の警備活動における警備員の安全管理のために導入されることがあります。
特に、夏の炎天下や冬の極寒といった過酷な環境下での業務においては、事前に体調チェックをしていたとしても、体調不良が発生することも少なくありません。
ウェアラブルカメラを導入している場合、警備員の健康状態を遠隔で監視し、異常を察知した場合には速やかに休憩や交代を促すことで、事故を防止することにつながります。
また、対人などのトラブル発生時にウェアラブルカメラの映像が記録されることで、迅速な状況把握と適切な対処に繋がります。
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今回は、雑踏警備員の装備と最新技術について紹介しました。
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